転職をする目的として掲げられることがよくあるのが自由な働き方を獲得するということである。しかし、そもそも自由な働き方とは何かを自分なりに定義しておかなければ目的を達成することは難しい。自由と働き方の意味合いは人によって大きく異なり、イメージとして持っているものが一致することはほとんどないだろう。

 職場の命令に拘束されずに自分の意志でやりたいように仕事を遂行できるようにしたいという希望を持っているかもしれない。しかし、単純にやりたい仕事を探し出せれば規則の範囲内で自由度を持って働ければ十分だという人もいるだろう。また、仕事の内容に関する自由ではなく、仕事に携わる時間に関する自由を得たいと考えている人も少なくない。連日のように残業をしたり、頻繁に出張を命じられたりするのがストレスに感じている人にはその命令がないだけでも十分になる。

 さらに、働く日まで自分で決めたいと考える人もいるのは当然だろう。一方で私生活とのバランスを取れる勤務時間であれば残業を命じられても良いという人もいるし、人それぞれなのだ。

 このように自由な働き方といっても何を問題点として見ているかによって定義が大きく異ならざるを得ない。自分が仕事に何を求めているかをよく考えて、具体的に何の自由が欲しいのかを考えることが大切なのである。その意味合いをわかりやすく説明できる程度まで噛み砕くことができれば、適した職場を見つけ出して転職に成功できるだろう。