自由な働き方を考える時、間違えてはいけないことがある。それは、ここで言う自由の取り方だ。好きな時に好きな場所で自由に働くことの難しさだ。例えば天才的な才能を持っているのなら話しも変わってくるが、上手とか慣れていると言われる状況なら自由の意味もまた異なってくるだろう。

 そんな時の自由とは、意思決定の自由を指していると考えることになる。つまり無理やり強制はされない自由があるけれど、相手にも同じように自由があるから、双方でマッチングが合わなければ働くことに繋がらないことになる。確かに自由な働き方とも言えるけれど、実は相手との距離がとても重要で、好き勝手な行動が出来ることではなさそうだ。

 例えば会社員であれば、出勤時間や自分のデスクが決められている。しかしそれによって、賃金を支払う会社との距離はある程度の保たれた関係になる。仕事も上司から振られるし、会議の資料を準備する担当に指名されることもある。しかしそのことで報酬は約束され、先の見通しも立てられることになる。自由な働き方では、会社員のように仕事を無理に振られることはないけれど、断れば次はもう話すら回ってこないこともある。

 自由に働くためには、自由であることの意味を役立てることも必要だ。いろんなことを見聞きしたり、人に出会ったり、普通では出来ないモノとモノをつなぎ合わせて、さらに世界を広く見られる意識も欠かせない。自由をメリットに出来るかデメリットにしてしまうかは、働き方や意識の持ち方で決まるだろう。